ユーロスター、ローマへの道(フィレンツェ3日目④)

ユーロスター、そこは私たちの席なのに!の巻

駅に向かってスーツケースを転がしていると、日本のツアーの方に遭遇。石畳はスーツケースを引くとかなり大きな音がするので、「大変ですね」と声をかけてもらいました。「大丈夫です♪」と明るく返した私の後ろで、「はい、大変なんです…」というAちゃんの心の声が聞こえました。いや〜、到着した時を思えば、明るいし、駅までの道もわかっているから余裕じゃないですか(笑) 皆さん同じ列車かと思いましたが、これからバスで移動するとのことでした。

駅に着いたのは10分前、電光掲示板を見てホームはすぐわかりました。何と、今回も定刻発車のようです。そして、このチケットは日本旅行で手配してもらったので、関空のカウンターで受け取る時に、「必ず乗る前に刻印(ヴァリデーション)してくださいね。ホームに黄色か白の機械がありますから」と念を押されていました。それで、Aちゃんにスーツケースを見てもらって刻印機を探しましたが、見つかりません。うろうろしていると、列車の入り口に車掌さん(?)がいたので、尋ねてみることに。多分、「Where can I validate this ticket?」と言えば良かったのですが、焦っていたので、とっさに出た英語は、「Where can I validation?」でした。…いいんだ、通じたから! だんだん当たって砕けろ精神が身についてきたような気がします(笑) ともかく、車掌さんは私が差し出したチケットを見て、これは刻印する必要がないと教えてくれました。自分の語学力を信用していない私は半信半疑でしたが、出発時刻がせまっていたので、ドキドキしながら列車に乗り込みました。

さて、席を探しながら通路を歩くと…、何故か自分たちの席とおぼしきところにおじいさんが座っています。これは、もしかして、イタリアでよくあるという噂の、予約した席に他の人が座っているという事態!? …まずはスーツケースを置いてからと、とりあえずそこを素通りしました。幸い、スーツケース置き場は同じ車両の奥にあったので、2人のスーツケースをチェーンで棚にくくりつけて、もう一度自分たちの座席と思われる場所に引き返しました。

落ち着いて番号を見ても、やっぱり私たちの席です。1等車は通路を挟んで2列と1列ですが、日本旅行さんは私たちが2人だということを考慮して、ちゃんと2人向かい合わせの席を取ってくれていました。私はおそるおそるおじいさんにチケットを見せて、「Excuse me, but this is my seat. Please show me your ticket. 」と言ってみました。でも、おじいさんはちらっと見ただけで、通路の反対側の空席を指さします。そこは4人向かい合わせの席で、2人のイタリア人らしき女性が座っていました。年配の女性と、その娘さんくらいの中年の女性です。…うーん、うーん、どうしようとAちゃんと顔を見合わせましたが、それ以上食い下がるパワーがなく、大人しく言われた席に座ってしまいました。気弱なジャッポネーゼ…。しばらくして車掌さんが改札に来るも、席番号の違いはまったく気にせず、スルーでした。やっぱりイタリアではよくあることなのね…。あ、刻印をしてないことについても、全く問題なしでした。どうも、日時・座席指定のチケットの場合は、そもそも複数回使用できないため、刻印は必要ないようです。(確実な情報ではないです。刻印なしだと高額な罰金を取られる場合があるので、確認してください。)

ドリンクサービスも来て、オレンジジュースとお菓子(クッキーとウェハース)をもらいました。前の女性たちはフィレンツェより前に乗ったらしく、配られませんでした。テーブルを挟んで向かい合わせにイタリアの人がいるという緊張感に耐えつつ、ガイドブックを読もうとしていると、小さい男の子がひょっこり現れました。どうやら年配の女性のお孫さんらしいです。「ノンナ(おばあちゃん)」という単語が聞こえました。前に座っている、彼からすると外国人の私たちに人見知りしている様子。でも、テーブルの上のお菓子も気になるようです。あ、欲しいんだなと思って、Aちゃんにこそっと「あげてもいい?」と尋ねました。そして、確かこんな時のために覚えたイタリア語があったぞ!と、「どうぞ」という意味の「Prego(プレーゴ)」を言ってみました。無事通じたようで、ちょっとはにかみつつ笑顔になる少年、そして、驚いて「本当にいいの?」という感じのおばあちゃん。笑顔で「ぷれーご、ぷれーご」と繰り返す私とAちゃんに、おばあちゃんは「グラッツェ」と言ってくれました。そして、少年にも御礼を言いなさいと言っているようです。イタリア語がわからなくても、雰囲気でわかります。でも、シャイな少年はなかなか言葉が出ません。すると、そこに現れたのは、さっきのおじいさん。「ロレンツォ、このシニョーラに御礼を言いなさい!」

…おじいさん、この少年(どうやらロレンツォくんと名前らしい)のおじいさんらしいです。ということは、この女性たちとおじいさんは家族。おばあさんはきっとおじいさんの奥さん。何故、1人だけ別の席に…!? 謎だ…。そして、おじいさん、私たちの席は横取りしたのに、孫のしつけには厳しいんだ(笑) でも、国は違ってもこういう教育は一緒なんだなと思って、ちょっと微笑ましい気持ちにもなりました。よってたかって「御礼をちゃんと言いなさい!」と責められるロレンツォ少年はかわいそうだったけど、とうとう小さい声で「ぐらっつぇ」と言ってくれたのがかわいかったです。

長くなったので、ロレンツォくん編は続く!
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