グイド・レーニが好きです(ローマ5日目②)

バルベリーニ宮でレーニざんまいの巻

バルベリーニ宮は、1階と3階がクローズしていました。メインの作品が2階にあるせいか、入館料はいつもと同じです。1階にはフィリポ・リッピなどの有名作品もあるのにな〜。まあ前回来た時も3階がクローズしていて同じ料金だったし、よくあることです。私がイタリアで特に好きな画家はカラヴァッジョとティツィアーノとレーニで、バルベリーニ宮で一番のお目当てはレーニなので、寛容な気分で2階に向かいました。

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特に好きなのが、この「マグダラのマリア」です。レーニらしい優しい色遣いで、マグダラのマリアがとってもかわいい。おもしろいのは、別の作家の作品と並べて展示してあるのですが、

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ペアのように、左右対称の構図になっているのです。ちなみに、もう一つの「マグダラのマリア」、前回来た時にレーニの絵と同じくらい気に入ったのに、調べても何もわからないままでした。

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というわけで、今回はプレートを撮影して、帰ってから調べてみました! 

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この絵の作者は、シモン・ヴーエ(Simon Vouet)といい、グイド・レーニより15年ほど遅く生まれています。フランス人ですが、イタリアに15年ほど暮らし、その間にカラヴァッジョや、レーニを含むボローニャ派、ヴェネツィア派の影響を受けました。ルイ13世に首席画家に任命されて帰国してからは、王立絵画・彫刻アカデミーの創立メンバーになるなど、フランス絵画史に残る華々しい活躍をしています。私は不勉強で全然知りませんでしたが、私の好きなカラヴァッジョとレーニの影響を受けているなら、好みなのは当然かもしれません。

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こちらも並べて展示してあります。下がレーニの「眠る幼児」、上がグイド・カニャッチという人の「悔悛のマグダラのマリア」だそうです。この2つも何か似てますよね? バルベリーニ宮は似た絵を並べるのが好きなんでしょうか?

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そして、バルベリーニ宮のレーニ作品と言えば、この「ベアトリーチェ・チェンチ」ですね! 前回は貸し出し中で悔しい思いをしたのですが、今回は見られてよかった! このベアトリーチェ・チェンチという女性は、1599年、22歳の若さで斬首されています。罪状は父親殺し。父親による性的虐待に耐えかねてのことで、情状酌量の余地が多分にあったのに、チェンチ家の財産を没収する狙いで時の法王が死刑を強行したと伝えられています。この絵は、処刑前日の姿を描いたものと言われており、ターバンを巻いているのは、首を切る時に斧が髪の毛ですべらないようにするためだとか。ベアトリーチェ・チェンチの死の経緯については諸説あり、この絵もレーニの作品ではないかもしれないという話もありますが、本当は誰が描いたのだとしても素晴らしい絵だと思います。最初、写真で見ていた時は、暗い感じがして、有名だけどそこまで好きな絵ではありませんでした。でも、実際に見てみると、すごくはかなげでかわいらしくて、心臓がきゅうっとなりました! ベアトリーチェが処刑時に16歳だったという説は、この絵のイメージから生まれたのではないかと思うほどです。残念ながら、自分が撮ったこの写真にもあの繊細な美しさが感じられないので、生で見てこその絵なんだろうと思います。

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レーニ以外にも名作ぞろいです。カラヴァッジョの「瞑想する聖フランチェスコ」と、

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「ナルシス」。バルベリーニ宮にはあと1つ、「ホロフェルネスの首を切るユーディット」もありますが、私はカラヴァッジョならこっちの2点が好きです。

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「ナルシス」の実像と鏡像との境が幻想的で、思わずズームで撮ってしまいました。

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そして、お気に入りのバリオーネさんの「天上の愛と俗世の愛」!(バリオーネさんについては前回の旅日記で。)

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何故か、太腿とか足の指先とかをアップで撮っていた私てす…。

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そして、この彫刻は! 最初、いもさんが激写しているのを見かけた時は、「あ、また髭のおじさんを撮っている。好きねえ。」と思ってしまいました(笑) 近くに行って見たら、ベールを被った女性でした。ロード・オブ・ザ・リングのサルマン様に似てません?

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作者はAntonio Corradini。むむ、この人は確か、私がフィレンツェをあきらめてナポリに行くことにした最大の理由、サン・セヴェーロ礼拝堂の「ヴェールに包まれた謙譲」を作ったのと同じ人!(サン・セヴェーロ礼拝堂については、1/2の旅日記でくわしく書きますが、Giuseppe Sanmartino作の「ヴェールに包まれたキリスト」を筆頭に、ベルニーニとは別の意味で彫刻とは思えないようなすごい作品が目白押しなのです。) バルベリーニ宮にも作品があるとは知りませんでした。「ヴェールに包まれた謙譲」と同じ雰囲気の作品で、やっぱり好みです。

バルベリーニ宮には私の好きな作品が多くて、特にレーニとカラヴァッジョ(+パリオーネさん)の部屋には3回くらい舞い戻ってしまいました。予定時間をちょっとオーバーしてしまいしましたが、大満足です!

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